文化や暮らしの温かみを感じる、ミラノ・ナビリオ地区
フォトグラファーが撮影などをきっかけに訪れた街を紹介するコラム。
今回は大野咲子が写真展開催のため訪れたミラノ郊外のナビリオ地区を“バーチャル街歩き”としてご紹介します。
フォトグラファーの大野咲子です。
今回、バーチャル街歩きでご紹介するのはミラノ郊外にあるナヴィリオ地区。この街を訪れたのは、私が製作した小さなZINEの販売にあわせてギャラリーでの作品展が実現したことがきっかけです。
小さなレストランや書店、写真家やアーティストのアトリエも多く、そしてすべての作りがミラノ中心部と比べると小ぶりで暮らしの温かみと文化を感じる下町エリアです。

東京で例えるなら谷根千のような雰囲気でしょうか。古い運河や中世の洗濯場が残っているのも街の特徴でポルタジェノバ駅からのんびり川沿いを歩くだけでも十分に楽しめます。
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まず、ポルタジェノバ駅からサヴォーナ通りを進むと、私が作品展を行なった書店・ギャラリー『GOGOL & COMPANY』が現れます。

併設しているカフェではおいしいコーヒーやスイーツ、トスカさんのお母さんが作る優しい手作りフードメニューもあり、地元の学生がご飯を食べつつ一日中勉強していたりもします。オーナー夫妻の人柄通り、優しく温かく明るく、リラックスした雰囲気で居心地は最高です。

ナヴィリオ滞在中にはカフェのフードメニューを撮影させてもらいました。
Gogol and Company
Via Savona 101 a Milano.
HP: https://www.gogolandcompany.com/
Instagram: https://www.instagram.com/gogolandcompany/

次にご紹介したいのは『GARDEN K』という洋服屋さんです。GOGOL & COMPANYのトスカさんが履いていたスカートが素敵だったのでどこで買ったのか教えてもらったお店です。
ポルタジェノバの駅から徒歩2~3分の場所にあり韓国出身のデザイナーが手がけた洋服や素敵な雑貨が並んでいました。当時は女4人旅だったので、みんな狂ったように試着して買い物を楽しみました。

また行きたいお店の一つだったのですが、バーチャル旅の途中でお店がカフェに変わっていることを発見。移転したのか閉店したのか、お気に入りのお店だったので残念です。

左側がGARDEN Kの外観。久しぶりにバーチャル上で探してみるとカフェ(右側)になってしまっていました。

最後におすすめしたいのは、GOGOL & COMPANYと同じサヴォーナ通りにあるレストラン『al fresco』(アルフレスコ)。緑の蔦が生い茂った外観が目印です。
写真展のトークイベントで通訳をしてくれたフェデリカちゃんと初めて会ったのがこのお店です。
イタリア野菜をたっぷり使った個性ある創作料理で、ハーブの効いたリゾットが印象に残っています。

店名のal frescoとはイタリア語で「屋外」という意味でその名の通り植物がたっぷりあって光がよく入り、テーブルスタイリングもオーガニックな雰囲気で肩ひじ張らずくつろげます。
改めてお店のwebsiteを訪問してみると、ムービーを発見!
Ristorante Alfresco
Via Savona, 50 – 20144 Milano
HP: https://www.alfrescomilano.it/
Instagram: https://www.instagram.com/alfresco_milano/
POSTロケハン・旅のまとめ
ミラノ郊外なので観光目的で訪れる人は少ないと思いますが、その分ここで暮らす人のリアルな生活感が感じられます。街歩きをしていると地元クリエイターのアトリエや作品にも出会えるかも知れません。
ちなみに私がバーチャル街歩きをするきっかけになったのは、ストリートビューで実家を見ていたら偶然写っていた母と兄の姿を発見したことでした。ちょうどコロナの影響で家族に会えない時期だったのでなんかちょっと感動してしまいました。しばらく帰っていない実家を見てみたり、昔歩いたことのある道を同じように歩いてみたり、その逆にまったく行ったことのない場所へ出かけるのも面白いです。
この前は、エジプトのピラミッドやリオのコルコバードのキリスト像を見てきました。遠い場所に思いを馳せることは想像力を高める事にもつながるらしいですよ。
ちょっとした休憩や一日の終わりにバーチャル旅に出てみてはいかがでしょうか。
文:大野咲子
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大野 咲子Sakiko Ono
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